外資系企業が激務になってしまうのは『結果』を評価するカルチャーだからだ
私の周りの外資系企業勤務の人間は、業界はそれぞれ金融、コンサル、IT、メーカーと違いはあれど、みな激務を経験しています。
外資系企業は激務であるといわれていますが、私の周りの人間を見る限りはこれは正解であるといえます。
朝8時に出社して帰宅は終電。
そのような話は全く珍しくありません。
業界、職種によっては、それでも”まだ良いほう”という扱いになることも。
投資銀行勤務(IBD)の場合はそこから早朝までコースということもありますから。
外資系企業は結果を評価する
外資系企業の激務の理由ですが、これは外資特有の評価制度に由来します。
外資系企業の評価軸は「実績」と「パフォーマンス」です。
わかりやすく言えば「結果」です。
この「結果」を追い求めるために外資系企業で働く人は必死になり、時にはプライベートの大切な時間を削ってまで会社に身を捧げるのです。
「結果」を具体的に説明すれば、営業職であれば営業成績であり、技術職であればシステムの開発案件を期日までにコンプリートさせることであり、コンプライアンス部門であれば法改正に対する対応となり、各部門において求められる「結果」には明確な違いがあります。
いずれにしても、結果を出すためには相応の労力と時間がかかります。
会社から求められている期日までに結果を出そうとすれば、激務となる場面が出てくるのも当然です。
日系企業はプロセスを評価する傾向がある
日系企業では結果を出すまでのプロセスが評価されるケースが多くあります。
例を挙げてみると、
- 連日徹夜をしていた
- 週末も出社して仕事をしていた
このような勤務先に対する”滅私奉公の姿勢のみ”が評価され、肝心の「結果」については無視されることが往々にしてあります。
ですが、これはグローバルスタンダードの視点から考えれば非常にアンフェアです。
理由は簡単。
「結果」を重視しない評価がまかり通るのであれば、目的(成果)と手段(滅私奉公)が逆転するほうが好ましいというメッセージとなってしまうからです。
例えば、社内の誰もが評価されるためだけを目的に会社に長く居座るような状況が続いては仕事になりません。
プロセスを重んじるカルチャーは素敵ではありますが、本来評価すべきである「結果」も評価してくれる組織こそがフェアな会社であるといえます。
私が外資系企業を職場に選んだ理由
最近ではこのような”浪花節”のような評価制度を採用する企業は減ったかもしれません。
ですが、中小企業ではまだまだ現実的に運用されいるという話も聞きます。
私が外資系企業へ転職した理由は、このようなプロセスを重んじるアンフェアな評価制度に嫌気がさしたからです。
確かに外資系企業は日系企業と比較すると激務となるシチュエーションが多い印象ですが、「結果」がフェアに評価される職場ですからそこは納得できます。
激務になるにしても、そこに”納得感”があれば受け入れられるということです。
それは人によっては報酬であり、社内のパワーや権力であり、または達成感であるでしょう。
私の場合は高い報酬と働くことで得られる経験値だったことは言うまでもありません。
まとめ
とりとめのない記事になりましたが、ここでまとめます。
世間の多くの方は、外資系企業=激務という図式を描きます。
これ自体は間違いありません。
ですが、その背景や状況を理解しておくと、本質的な部分が見えてきます。
外資系企業は「結果」を求められ、時には激務を経験する厳しい環境でかもしれません。
ですが、ビジネスパーソンとしての価値を高めるのであれば最高のフィールドであると思います。
より多くの方が外資系企業で自分の力を試す。
そんな日本になれば、日本は今よりもずっと元気になるでしょう。